ネットが生まれて商売の方法は変わったか?

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インターネットが普及して、みんなが使うのが当たり前になってきて既に10数年くらいか。
おそらく1998年あたりから本格的に広がりを見せ、かつモバイル端末の普及が拍車をかけたのだろう。
今にして思えばiモード(あっ、死語になりつつなるかも?)が普及したのは、かなり奇跡的なことだと思うんだけど、元々のビジネスモデルがキャプテンシステム(これも死語か)の延長線のような設計で、とにかくPC接続のインターネットとは乖離した独自のネットワークを固辞しようとして、結局は押し切られたような形で、まったく発想がweb的ではない。ただしメール文化を生み出した点では評価でき、これは過去のコミュニケーション方法を一新させたわけなんで、重要なイノベーションだった。もっともコレも既にポケベル文化があったのだから、既定路線だったと思うけど。

さて、ネットがビジネスに与えた影響というのは専門で研究している人が大勢いるので半端なことは書きにくいのだけど、カンタンに言えば3つくらいかな。

ひとつは商業ルールの変化。
消費者は直接メーカーから商品を手に入れることができ、また誰でも小売りに参入可能となった。
と、いいつつも実際はメーカーが小売り対応できるかといえば難しいケースが多々あり、消費者目線とメーカー目線のズレが顕著になったといえよう。今までロットベースで供給していたメーカーが単体売りをする苦悩といったら、某ネット通販会社が喧伝するような革命的なビジネスチャンスではないのだよ。
その意味ではメーカーはやはり供給元であり、小売りはやはり対面販売という役割を持つ。
そこでドロップシップのような販売部分のみを代行する仕掛けもできるわけであって、仕入れや掛売りという商業ルールに揺らぎを作ったといえる。
コレは消費者でも参加できるわけで、流通の河の流れが変わったといえる。

ふたつめはマーケティングの崩壊。
いや、マスの困惑というべきかね。
つまり大量消費を生み出す物量戦的な情報戦略がただの小手先となり、消費ニーズのコントロールが難しくなったということ。それに対しSNSというバイラルが台頭したかと思えば、これも物量作戦の域を脱していなくて、無数の情報を多方面からバラまくというゲリラ戦に陥ったといえる。
結果として正しい情報は正しいと認識されず、不明瞭な口コミのみが生き残るという不思議な状態が今なのだろう。それにより"良いものは売れる"という職人的観点がゆらぎつつあると思う。
最後はパワーゲームになったのだから。

三つめはブランドの崩壊かな。
ブランドは初歩的なマーケティング手法のひとつだと思うのだけど、多大なコストと時間をかけて積み上げたものがネットによって崩れさるケースは数知れない。ブランディングの方向性を間違えれば、ネガティブメッセージは瞬時に広がり、小さなきっかけから痛手を負ってしまう。
ただコレは言葉の暴力ともいえるもので、正しい情報のみが企業や商品に影響を与えるわけではないということ。大企業であろうともヒット商品であろうとも消滅の危機から逃れられないのだ。
まったく暴力的消費者の台頭といえるかもしれないけど、それを否定すべきではなくてうまくつき合う方法を考えなくてはいけない。

ということで、ネットが生まれて商売の方法が変わったかといえば、実は基本的な仕組みはあんまり変わっていなくて、消費者の立場が変わったということだろう。悪くないんだけど、消費者が踊らさせられている仕組みは以前より目立ってきたように思う。

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